2016年03月15日 10時20分

Source: Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.

三菱重工、次世代クルーズ客船「AIDAprima」を引渡しドイツのハンブルグに向け出航

東京, 2016年03月15日 - (JCN Newswire) - 三菱重工業は、長崎造船所において建造に取り組んできたアイーダ・クルーズ(AIDA Cruises)向け大型クルーズ客船2隻のうち1番船の「AIDAprima(アイーダ・プリマ)」を竣工、14日に引渡し式を行った後、AIDAprimaはドイツのハンブルグに向け出航しました。

引渡調印式


引渡し式には、船主側からマイケル・タム(Michael Thamm)コスタ・グループ社長ならびにフェリックス・アイヒホーン(Felix Eichhorn)アイーダ・クルーズ社長、当社からは取締役社長の宮永俊一ならびに取締役副社長執行役員 交通・輸送ドメイン長の鯨井洋一が出席し、各々の代表者が引渡し書類に署名しました。また、関係者立会いのもと、フラッグチェンジセレモニーが開催され、船体の後部に掲げられている旗が日本国旗からイタリア国旗に替えられました。

マイケル・タム コスタ・グループ社長は、船の引渡しにあたって次のように述べました。
「AIDAprimaは、アイーダ・グループのまったく新しいクルーズ客船ファミリーの1番船です。その創造性と大いなる革新性により、私たちは、他への模範となる見事な方法で、高水準な製品の品質と環境適合性を実現しました。この船の優れた設計に非常に喜んでおり、この船に乗客を迎えることを楽しみにしています。彼らも、この船に感銘を受けることでしょう。」

フェリックス・アイヒホーン アイーダ・クルーズ社長は、引渡し式で次のように述べました。
「20年前、アイーダ・クルーズは、モダンクルーズという新たな概念を打ち立てました。当社のこの新たな主力船とそれに続く3隻は、ドイツのクルーズ市場に対し、引き続き成長への重要な弾みを与えることになるでしょう。当社は、年間を通じてドイツから出航するクルーズを提供するドイツ初のクルーズ会社となり、再びクルーズの新境地を開くことになります。私たちは、AIDAprimaが提供する多様でユニークなサービスにより、新たなクルーズ顧客層が生まれると確信しています。」

また、当社の宮永社長は、次のように述べました。
「かつてない多くの新機軸を搭載した次世代客船の建造に伴う課題を克服し、AIDAprimaが完成しました。最高の快適性、エンターテイメント性を備えた高い品質の客船に仕上がっており、乗客の皆さんに非常に快適で楽しい船旅を提供できると確信しています。」

AIDAprimaは、ハンブルグ港を4月30日に出港し、ロッテルダム(オランダ)、ゼーブルッヘ(ベルギー)、ルアーブル(フランス)、サウサンプトン(イギリス)を巡るファーストクルーズに就く予定です。また、5月5日から8日の間、ハンブルグで開催される第827回Hamburg Port Anniversary(ハンブルグ開港祭)にて、5月7日にAIDAprimaの命名式(Christening Ceremony)が行われ、欧州でお披露目されます。

また、2番船については、今回竣工したAIDAprimaの建造を通じて得た知見、反省を十分に活かして、全体工程の最適化と工法の改善によって建造を加速します。

AIDAprimaは、総トン数約12万5,000トンで、全長300m、18のデッキを有する大型客船です。船内には、開放型3層吹き抜け多目的シアター、レストラン、バー、ショップ、サウナ、ディスコ、カジノなど数多くのパブリックスペースとビール醸造設備を有し、最上層には、2ヶ所のプール設備に大型フォイルドーム天井を採用し、そのうち1ヵ所にウォータースライダー設備を備えるほか、アイススケートリンクも持っています。総客室数は1,643室でAIDAブランドの客船としては最大を誇ります。

さらに、クルーズ客船向けでは世界初となる当社独自の「三菱空気潤滑システム(MALS:Mitsubishi Air Lubrication System)」※1を搭載し、燃費性能を向上させています。その他、ポッド推進装置※2、LNG(液化天然ガス)燃料供給装置、最新の排ガス浄化装置、排熱利用によりエネルギー消費を抑えた空調システムなど、世界最先端の省エネ技術、自動化・省人化技術を採用しながら、安全性を兼ね備えた環境技術を結集する次世代の客船で、アイーダ独自のクルーズ体験を提供するためのさまざまな仕様が盛り込まれています。

※1 三菱空気潤滑システム
ブロア(送風機)を使用し船底から吹き出した空気が、細かい気泡となって船底をカーペットのように覆うことで、航行時の船体と水の抵抗を減らし、省エネ・CO2削減を実現する当社独自のシステム。
※2 ポッド推進装置
電動モータを内装するポッドと呼ばれる繭(まゆ)のような形状に取り付けられたプロペラを回転させる推進システム。燃料消費量を抑えるほか、ポッドそのものが回転するため操船性が良く、プロペラ軸がなく振動、騒音が小さくなります。また、船内配置自由度が向上するなどの効果があります。

<AIDAprimaの主要目>
- 総トン数: 約12万5,000トン
- 全長: 300m
- 船幅: 37.6m
- デッキ数: 18デッキ
- 総客室数: 1,643室/乗客数3,286人(1部屋2人換算)

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.mhi.co.jp/news/story/1603145737.html

概要:三菱重工業株式会社

詳細は www.mhi.co.jp をご覧ください。

担当窓口:交通・輸送ドメイン エンジニアリング事業部、船舶・海洋事業部

Source: Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.
セクター: 製造プロセス, エネルギー

Copyright ©2024 JCN Newswire. All rights reserved. A division of Japan Corporate News Network.

関連プレスリリース


スパークス・グループによる「宇宙フロンティア2号ファンド」の設立について
2024年04月26日 14時00分
 
三菱重工、タイの超大型複合火力発電所プロジェクトでM701JAC形GTCCの7系列目が運転開始
2024年04月24日 14時30分
 
三菱みなとみらい技術館に「空・宇宙ゾーン」を新設、リニューアルオープン
2024年04月24日 10時00分
 
三菱重工と日本ガイシ、アンモニア分解ガスからの膜分離水素精製システムを共同開発
2024年04月18日 14時00分
 
三菱重工航空エンジン、航空エンジン向け燃焼器製造の「MHIAEL長崎工場」2期棟を竣工
2024年04月12日 08時00分
 
ボーイング、三菱重工業、SMBCアビエーションキャピタルが共同で委託した持続可能な航空燃料(SAF)に関するレポートを発表
2024年04月09日 18時00分
 
三菱重工、特定技術分野の最高峰「技監」と技能の最高峰「範師」を新たに認定
2024年03月21日 14時30分
 
三菱重工、役員人事を発表
2024年03月18日 18時00分
 
三菱重工、2023年にガスタービン世界市場でシェア1位を獲得
2024年03月15日 18時00分
 
三菱重工、海上保安庁向け大型巡視船の命名・進水式を三菱重工マリタイムシステムズで実施
2024年03月14日 19時00分
 
もっと見る >>

新着プレスリリース


もっと見る >>