2016年07月22日 16時50分

Source: Eisai

エーザイ、抗がん剤「レンバチニブ」が新たに進行性腎細胞がんの適応に対するエベロリムスとの併用療法として欧州医薬品庁の欧州医薬品委員会より承認勧告を受領

東京, 2016年07月22日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫)は、このたび、欧州統括会社エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド(所在地:英国)が、自社創製の新規抗がん剤レンバチニブメシル酸塩(一般名、以下 レンバチニブ)について、欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)の医薬品委員会(Committee for Medicinal Products for Human Use:CHMP)より、新たな適応となる「血管内皮増殖因子(VEGF)を標的とした薬剤の前治療歴を有する成人での進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法」に関する承認勧告を受領しましたのでお知らせします。本適応が承認されれば、「Kisplyx(R)」の製品名での発売を予定しています。

本承認勧告は、血管内皮増殖因子を標的とした前治療歴を有する、切除不能な進行または転移性腎細胞がんの患者様を対象とした、レンバチニブとエベロリムスの併用投与の有効性と安全性を評価した臨床第II相試験(205試験)の結果[1]に基づくものです。本試験の結果、併用投与群は、エベロリムス単剤投与群と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間を有意に延長するとともに、より高い奏効率を示しました。本試験の併用投与群において、高頻度に認められた有害事象は下痢、食欲減退、疲労であり、グレード 3 以上の高頻度に認められた有害事象は、下痢、高血圧、疲労でした。

腎がんの罹患者数は欧州で約11万5千人と推定されており[2]、腎細胞がんは腎臓におけるがんの90%以上を占めています[3]。手術が難しい進行または転移性腎細胞がんでは、分子標的薬による治療が標準ですが、5年生存率が低く、依然としてアンメット・メディカル・ニーズの高い疾病です。現在、レンバチニブは、「レンビマ(R)」の製品名で、甲状腺がんに係る適応にて米国・日本・欧州などにおいて販売されています。また米国では、「血管新生阻害薬の前治療歴を有する進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法」の適応で、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)より、2016年5月に適応追加の承認を取得しています。

当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしています。当社はレンバチニブのさらなるエビデンスの創出に注力し、本剤の製品価値最大化を通じて、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.eisai.co.jp/news/news201653pdf.pdf

[1]Robert Motzer, et al, "Lenvatinib, everolimus, and the combination in patients with metastatic renal cell carcinoma: a randomised, phase 2,
open-label, multicentre trial." The Lancet Oncology, 2015; 16, 1473-1482
[2]GLOBOCAN2012: Estimated Cancer Incidence, Mortality and Prevalence Worldwide in 2012. http://globocan.iarc.fr/
[3]Eble J.N, et al. Pathology and Genetics of Tumours of the Urinary System and Male Genital Organs, World Health Organisation classification
of tumours. (International Agency for Research on Cancer, Lyon, France in 2004)

概要:エーザイ株式会社

エーザイ株式会社は、研究開発型のヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業で、グローバルに研究・製品の開発・販売活動を行っています。エーザイは、神経・精神領域を含むインテグレーティブ・ニューロサイエンス、がん治療と支持療法を含むインテグレーティブ・オンコロジー、血管・免疫反応領域の3つの治療領域に活動を集中し、世界各地にある研究、生産、販売拠点を通じて、世界の患者様に貢献しています。エーザイ株式会社の詳細情報は www.eisai.co.jp をご覧ください。

Source: Eisai
セクター: バイオテック

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