2016年10月28日 15時50分

Source: Eisai

エーザイ、抗てんかん剤「ペランパネル」の2つの臨床第III相試験を開始

東京, 2016年10月28日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫)は、このたび、自社創製の抗てんかん剤ペランパネル(一般名:ペランパネル水和物、製品名「フィコンパ(R)」、英名「Fycompa(R)」)について、部分発作または強直間代発作を有する小児てんかんの患者様を対象とした臨床第III相試験(311試験)、ならびにレノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut Syndrome: LGS)に伴うてんかん発作を有する患者様を対象とした臨床第III相試験(338 試験)を開始しましたので、お知らせします。

311試験は、コントロール不十分な部分発作または強直間代発作を有する小児てんかんの患者様(4歳以上12歳未満)約160人を対象とした、グローバルで実施される多施設共同、単群試験です。ただし日本においては、部分発作の患者様のみを対象とします。本試験においては、他剤併用時におけるペランパネルの安全性、忍容性および暴露量と有効性の関係を評価します。

338試験は、LGSに伴うコントロール不十分なてんかん発作を有する患者様(2歳以上)約140人を対象とした、グローバルで実施される多施設共同、無作為化、プラセボ対照、二重盲検試験です。他剤併用時におけるペランパネルのプラセボに対する優越性を検証します。

てんかんの患者様数は、日本が約 100万人、米国が約 290万人、欧州が約 600万人、世界中で約6,000万人と報告されています。年齢層に関係なく発病する可能性があり、特に小児と高齢者で発症率が高いといわれています。てんかん患者様の約 30%が既存の抗てんかん剤では発作を十分にコントロールできておらず[1]、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患です。

また、LGSは、小児から発症する重篤な難治性のてんかん症候群のひとつです。LGSは複数のてんかん発作型を示すため、発作の制御が極めて困難であり、通常、患者様は数種類の抗てんかん剤を服用しています。LGSは発作時の意識消失による転倒、および発達遅延や行動障害を伴うこともあり、患者様とそのご家族のQOLに著しい影響を及ぼす疾患です。

ペランパネルは、当社筑波研究所で創製されたファースト・イン・クラスの抗てんかん剤であり、1日1回投与の錠剤です。また、欧米においては経口懸濁液の承認も取得しています。本剤は、グルタミン酸によるシナプス後AMPA受容体の活性化を高選択的かつ非競合的に阻害し、神経の過興奮を抑制します。12歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)ならびに強直間代発作に対する併用療法として世界各国で承認を取得しています。さらに、米国では、部分発作に対する単剤療法での使用を追加するための一部変更申請を米国食品医薬品局(FDA)に提出しています。

当社は、てんかん領域を重点疾患領域と位置づけ、「フィコンパ」をグローバルにお届けするとともに、同領域における継続的な新薬の創出に注力しています。また、日本においてSOS機能とコミュニケーション機能を搭載したてんかん支援アプリ「EMILY」を提供するなど、グローバルでてんかんを持つ方とそのご家族の多様なニーズの充足に向けた活動を推進してまいります。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.eisai.co.jp/news/news201677pdf.pdf

[1]“The Epilepsies and Seizures: Hope Through Research. What are the epilepsies?” National Institute of Neurological Disorders and Stroke,
accessed May 24, 2016, http://www.ninds.nih.gov/disorders/epilepsy/detail_epilepsy.htm#230253109

概要:エーザイ株式会社

エーザイ株式会社は、研究開発型のヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業で、グローバルに研究・製品の開発・販売活動を行っています。エーザイは、神経・精神領域を含むインテグレーティブ・ニューロサイエンス、がん治療と支持療法を含むインテグレーティブ・オンコロジー、血管・免疫反応領域の3つの治療領域に活動を集中し、世界各地にある研究、生産、販売拠点を通じて、世界の患者様に貢献しています。エーザイ株式会社の詳細情報は www.eisai.co.jp をご覧ください。

Source: Eisai
セクター: バイオテック

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