TOPページ
|
英語
日本語
|
CONNECT WITH US:
ホーム
JCNについて
サービス
お問い合わせ
会員企業ログイン
*
ホーム
プレスリリース
2017年12月26日 09時00分
Source:
Hitachi, Ltd.
日立、人の実績データに頼らずに自己競争により学習を行うビジネス向けAI技術を開発
サプライチェーンの発注問題において在庫や欠品による損失を人の判断の1/4にできることを確認
東京, 2017年12月26日 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、複数のAI(Artificial Intelligence:人工知能)を相互接続したAI群でビジネスを表現し、AI群同士がコンピューター上で自己競争を行うことで、人が用意した実績データに頼らずに学習を行うビジネス向けのAI技術を開発しました。サプライチェーン上の複数の企業によるビジネスを模擬した「ビールゲーム」に本AI技術を適用したところ、人の経験に基づいた判断と比べて、在庫や欠品による損失を約1/4に低減できることを確認しました。すでに囲碁などの対戦型ゲームでは、自己競争によるAIの学習の有効性が示されていましたが、今回、不確定要素の多いビジネスの問題についても、自己競争を活用した学習が有効であることを示すことができました。
通常、ディープラーニングなどを用いたAIは、大量の実績データから学習することで予測や判断を行います。そのため、大量のデータが入手できない場合には、正確な予測や判断が難しくなるという課題がありました。囲碁などの対戦型ゲームにおいては、AIが自己競争によって自ら生成した大量のデータを用いて学習することで賢くなることが確認されていますが、不確定要素の多いビジネスの問題に適用できるかは不明でした*1。
今回、日立は、ビジネスの問題に適用可能な、自己競争を活用して学習するAI技術を開発しました。今回開発したAI技術では、ビジネスに関わる企業を、ディープラーニングを用いたAIエージェントで表し、複数のAIエージェントを相互接続したAI群でビジネスを表現します。各AIエージェントは、置かれた状況を考慮して、お互いにモノや情報のやりとりを繰り返すことで、損失低減などの与えられたアウトカム*2の向上に有効なアクションを学習します。学習を行う際には、AI群をコンピューター上に複数生成し、同時並行で学習を実行します。そして、それぞれのAI群の全体のアウトカムを競わせる「自己競争」を何千回と繰り返すことで、より良いアウトカムを追求します(図1)。
本AI技術は、より良いアウトカムを実現するために次の特長を有します。
1. 学習管理機能によりAIエージェントの学習を制御し、AI群全体のアウトカムを向上
今回開発したAI技術は、相互接続された複数のAIエージェントのそれぞれの学習を管理し、各AIエージェントの学習が、相互に悪影響を与えることを防止する学習管理機能を備えています。この機能は、各AIエージェントの学習のタイミングの制御を担い、学習の初期段階ではひとつのAIエージェントのみに学習させ、徐々に学習するAIエージェントの数を増やしていきます(図2)。これにより、AIエージェントが同時に学習する時に生じる競合を避け、AIエージェント同士の協調を学習させることができ、その結果、AI群のアウトカムの向上に繋がります。
2. 学習モデルを交叉させることでより優れたモデルを生成し、AIエージェントを進化させる技術
AI群を構成するAIエージェントが何度も学習を繰り返すと、各AIエージェントの学習結果(モデル)が偏ることでAI群のアウトカムが個別最適の状態に陥り、アウトカムの向上が停滞する現象が発生します。そこで、コンピューター上に複数生成されたAI群の間で、AIエージェント同士のモデルのパラメータを掛け合わせる(交叉)ことで、新たなモデルをもつAIエージェントを生成し、新たなAI群を構築します(図3)。新たに構築したAI群を含め、複数生成されたAI群のアウトカムを比較し、アウトカムの劣るAI群は消滅させ、アウトカムが優れるAI群を残す処理(自己競争)を繰り返します(図4)。これにより、より良いアウトカムを追求することができます。
本AI技術の有効性を、サプライチェーン上の複数の企業によるビジネスを模擬した「ビールゲーム」で検証しました。「ビールゲーム」では、小売、卸売、仲卸、工場の独立した4つのエージェントが発注量をそれぞれ決め、サプライチェーン全体で在庫や欠品といった損失を最小にすることを競います。このゲームでは、予測不能な需要変動の影響を常に受けるのに加え、各エージェントは在庫や欠品などの情報を互いに共有せずに発注量を決めざるをえないという制約があるため、ゲーム参加者間で状況が共有される囲碁のようなゲームにはない難しさがあります。このゲームで、熟練者が自らの経験に基づいて発注判断を行った場合には、35週で平均2,028ドルの損失を出すことが報告されていますが*3、本AI技術を用いることで、損失を489ドルまで低減できることを確認しました*4。この結果は、ビジネスにおいても自己競争により学習するAIが有効であることを示しています。
今後、日立は、今回開発したAI技術のソースコードを日立グループ内でグローバルに公開し、本AI技術をサービスや製品に組み込むことで、電力・エネルギー、産業・流通・水、アーバン、金融・公共・ヘルスケアなど、幅広い分野における社会イノベーション事業に活用することをめざします。なお、本成果の一部は2018年1月3日~6日に米国のハワイで開催される「Hawaii International Conference on System Sciences」で発表予定です。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2017/12/1225.html
概要:日立製作所
詳細は www.hitachi.co.jp をご参照ください。
Source: Hitachi, Ltd.
セクター: エレクトロニクス, IT
Copyright ©2024 JCN Newswire. All rights reserved. A division of Japan Corporate News Network.
関連プレスリリース
日立がGreen x Digitalコンソーシアムにおいて、仮想サプライチェーンでのCO2データ連携の実証実験に成功
2023年08月09日 13時00分
コマツと日立が技術供与し、デンヨーが開発・製品化した水素混焼発電機をコマツ 小山工場に導入
2023年08月08日 11時00分
日立と通天閣観光、大阪のシンボル通天閣でリニューアルしたLED看板を9月に点灯開始
2023年07月26日 14時00分
日立、国内初 融資の申込から融資実行後の管理まで一連の業務をデジタルで完結する「金融機関向け融資DX推進サービス」を提供開始
2023年07月21日 12時00分
日立Astemo、交差点や単路での衝突被害軽減ブレーキを可能とする広角ステレオカメラによるセンシングシステムがいすゞの新型エルフに採用
2023年07月14日 13時50分
日立、シリコン量子コンピュータの実用化に向け、大規模集積に適した新たな量子ビット制御方式を提案
2023年06月12日 13時00分
日立、AWSとの協創によりハイブリッドクラウドソリューションを強化
2023年06月06日 11時00分
日立、青森県向けに「流域治水 浸水被害予測システム」を初納入、本格運用開始
2023年05月25日 11時00分
米国アリゾナ州と日立ヴァンタラが、優れたデータ分析とモダンアナリティクスで 貴重な水資源を確保
2023年05月23日 12時00分
日立と東芝が台湾向け高速鉄道車両を約1,240億円で受注
2023年05月19日 11時00分
もっと見る >>
新着プレスリリース
三菱重工、タイの超大型複合火力発電所プロジェクトでM701JAC形GTCCの7系列目が運転開始
2024年04月24日 14時30分
トヨタ・モビリティ基金、「自転車事故削減に向けた新たな官民連携のあり方」に関するシンポジウムを開催
2024年04月24日 14時00分
Honda、新型SUV「WR-V」受注状況について
2024年04月24日 10時00分
三菱みなとみらい技術館に「空・宇宙ゾーン」を新設、リニューアルオープン
2024年04月24日 10時00分
China Medical System: New Drug Application of Desidustat Tablets Accepted in China
2024年04月23日 23時06分
「富士通SX調査レポート2024」を公開、サステナビリティ経営成功のカギはデータ利活用
2024年04月23日 10時00分
富士通、世界初 形式の異なる企業のデジタルアイデンティティー証明書を変換する技術を開発し欧州データスペースへの接続実証に成功
2024年04月19日 10時00分
ランドクルーザー、新型車"250"シリーズを発売
2024年04月18日 15時00分
Honda、「N-VAN」を一部改良し発売
2024年04月18日 15時00分
三菱重工と日本ガイシ、アンモニア分解ガスからの膜分離水素精製システムを共同開発
2024年04月18日 14時00分
PAREMINAが革新的な抗老化ソリューションを携えて、Beautyworld Tokyo 2024でアジア初上陸を発表
2024年04月18日 13時45分
富士通とオラクル、日本市場におけるデータ主権要件に対応するソブリンクラウドの提供に向け戦略的協業
2024年04月18日 11時00分
トヨタの新スポーツメディア「トヨタイムズスポーツ」始まる
2024年04月17日 15時00分
Microex Launches Web3.0 Financial Trading Solution - Pioneering Innovation in Financial Technology
2024年04月17日 15時00分
エーザイ、抗てんかん剤「フィコンパ(R)」の注射剤を新発売
2024年04月17日 10時00分
LEXUS、ミラノデザインウィーク2024に出展
2024年04月16日 18時00分
三菱商事、米国ルイジアナ州におけるDACプロジェクトへの参画について
2024年04月16日 14時00分
NEC、SBTiからNet-Zero目標の認定を取得
2024年04月16日 14時00分
「LEXUS OVERTRAIL CAMP 2024」を開催
2024年04月15日 13時30分
InnoEX promotes Hong Kong as international I&T hub
2024年04月13日 20時00分
もっと見る >>