2018年03月08日 09時00分

Source: Eisai

エーザイ、米メルクとエーザイ創製の抗がん剤「レンビマ」に関してがん領域における戦略的提携に合意

東京, 2018年03月08日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)と Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.(NYSE:MRK、Chairman and CEO:Kenneth C. Frazier、北米以外では MSD)は、このたび、エーザイ創製の経口チロシンキナーゼ阻害剤「レンビマ」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)を全世界で共同開発・共同販促する戦略的提携について合意したことをお知らせいたします。本契約に基づき、両社は、「レンビマ」の単剤療法、ならびに Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗 PD-1抗体「キイトルーダ(R)」(一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法における、共同開発と共同販促を行います。

「レンビマ」に関する単剤療法ならびに併用療法に関するグローバルの売上収益はエーザイが計上し、両社は粗利益を折半します。「レンビマ」は、甲状腺がんに対する単剤療法および腎細胞がん(二次治療)に対するエベロリムスとの併用療法に係る適応で承認を取得しており、さらに肝細胞がんに対する単剤療法について、日本、米国、欧州、中国などにおいて承認申請を行っています。

腎細胞がんを対象とした、「レンビマ」と「キイトルーダ」あるいはエベロリムスとの併用療法に関する臨床第III相試験(307 試験)をエーザイが実施中です。さらに、進行性または転移性腎細胞がんの適応に対する「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法について、2017年12月に米国食品医薬品局(FDA)より、ブレイクスルーセラピーの指定を受けています。本指定は両社が共同で実施中の複数の固形がんを対象とした臨床第Ⅰb/II相試験(111試験/KEYNOTE-146試験)の中間結果に基づくものです。子宮内膜がんと腎細胞がんを対象とする中間結果では、治療歴や PD-L1 発現の有無など患者様背景に関わらず奏効率における顕著な相乗効果が示唆されています。

本提携により、エーザイと Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.は、「レンビマ」と「キイトルーダ」との併用療法に関して、6 がん種(子宮内膜がん、非小細胞肺がん、肝細胞がん、頭頸部がん、膀胱がん、メラノーマ)における治療歴に応じた 11 の適応取得を目的とした臨床試験に加え、複数のがん種に対す
るバスケット型試験を共同して速やかに開始します。

エーザイ株式会社の代表執行役 CEO の内藤晴夫は、「“Cancer Evolution”の時代において、「レンビマ」のポテンシャルを最大化し、革新的治療法の創出を一日も早くもたらすため、抗 PD-1 抗体「キイトルーダ」を有するメルクとこのたび提携しました。これまで治癒が見込めなかった難治性がんに対しても、新たな選択肢を提供することで、患者様とそのご家族のベネフィット向上により貢献してまいります。」と述べています。

Merck Research Laboratories の President である Dr. Roger M. Perlmutter は、「当社はエーザイと共に、現在の適応症に対する「レンビマ」の価値を最大限に引き出すとともに、「キイトルーダ」との併用により、さらに幅広い種類のがんに対する追加承認をめざします。「キイトルーダ」と「レンビマ」との併用療法における相乗効果は、強固な科学的根拠に裏付けられています。また、私たちは、すでに腎細胞がんに対するブレークスルーセラピー指定を米国 FDA より受領しています。私たちは、今回の提携を通じて、がん領域のポートフォリオを拡大することにより、全世界でより多くのがん患者様を支援できる機会が得られる事をうれしく思います。」と述べています。

「レンビマ」に関する売上収益はエーザイが計上し、開発およびマーケティング費用ならびに粗利益を、両社で折半します。

本提携により、Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.はエーザイに対し、契約一時金として 3 億米ドル(約 320 億円、1 ドル=106 円換算)、特定のライセンスオプション権行使に対して 2020 年度までに最大 6.5 億米ドル(約 690 億円)を支払います。また、Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.はエーザイに対し、研究開発費の償還として 4.5 億米ドル(約 480 億円)を支払います。さらに、Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.は、開発マイルストンとして最大 3.85 億米ドル(約 410 億円)および販売マイルストンとして最大 39.7 億米ドル(約 4,210 億円)を支払います。すべての開発・販売マイルストンを達成した場合には、契約一時金、ライセンスオプション権行使に対する一時金を含め、最大で総額 57.6 億米ドル(約 6,110 億円)が、Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.からエーザイに支払われる予定です。

なお、本提携に伴うエーザイの業績への影響は、エーザイが本日公表の平成 30 年 3 月期(平成 29年 4 月 1 日~平成 30 年 3 月 31 日)の通期業績予想(IFRS)の修正に関するお知らせに反映しています。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
http://www.eisai.co.jp/news/news201818.html

概要:エーザイ株式会社

詳細は www.eisai.co.jp をご覧ください。

Source: Eisai
セクター: バイオテック

Copyright ©2024 JCN Newswire. All rights reserved. A division of Japan Corporate News Network.

関連プレスリリース


エーザイ、抗てんかん剤「フィコンパ(R)」の注射剤を新発売
2024年04月17日 10時00分
 
エーザイ、早期アルツハイマー病の診断の簡便化を支援するためC2N Diagnostics LLCに出資
2024年03月06日 12時00分
 
エーザイ、第18回アルツハイマー・パーキンソン病学会(AD/PDTM2024)において、レカネマブをはじめとするアルツハイマー病に関する最新研究成果を発表
2024年02月29日 11時00分
 
エーザイ、「メトジェクト(R)皮下注ペン」(一般名:メトトレキサート)が日本においてペン型自動注入器注射剤の承認を取得
2024年02月16日 12時00分
 
エーザイ、ASCO GI および ASCO GU において複数のがんに対する最新の開発研究に関する演題を発表
2024年01月16日 09時00分
 
大分大学とエーザイ、リストバンド型生体センサを用いた脳内アミロイドベータ蓄積予測モデルの開発
2023年12月26日 15時00分
 
エーザイ、第16回アルツハイマー病臨床試験会議(CTAD)において「レケンビ」の臨床第III相Clarity AD試験の新規データを含むアルツハイマー病領域の最新データを発表
2023年10月16日 11時00分
 
エーザイ、社会的責任投資指数「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に22年連続で選定
2023年08月04日 16時00分
 
エーザイ、「レカネマブ」について、アルツハイマー病の病理に対する効果、および皮下投与に関する最新の解析結果をアルツハイマー病協会国際会議2023(AAIC2023)において発表
2023年07月20日 13時00分
 
エーザイとバイオジェン・インク、「LEQEMBI(R)」(レカネマブ)がアルツハイマー病治療薬として米国FDAよりフル承認を取得
2023年07月07日 09時00分
 
もっと見る >>

新着プレスリリース


もっと見る >>