2018年07月18日 12時00分

Source: Eisai

エーザイ、肥満症治療剤「BELVIQ(R)」が大規模な心血管疾患アウトカム試験にて良好なトップライン結果を取得

東京, 2018年07月18日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、肥満症治療剤lorcaserin hydrochloride(一般名、米国製品名「BELVIQ(R)」、以下 BELVIQ)について、安全性評価を主要目的とする市販後臨床試験として患者様12,000人を対象に実施した心血管疾患アウトカム試験(CAMELLIA-TIMI 61試験)のトップライン結果を取得しましたのでお知らせします。BELVIQは、米国において、成人患者様*の体重管理を目的とした食事療法と運動療法に対する補助療法として、2012年6月に米国食品医薬品局(FDA)より承認され、2013年6月に発売されました。

本試験は、TIMI (Thrombolysis in Myocardial Infarction) Study Groupとの提携のもと、米国を含む8カ国、400施設以上で実施された、肥満症治療に関する最大規模の心血管疾患アウトカム試験です。本試験では、主要安全性評価目的として、過体重および肥満の成人患者様で、心血管疾患をすでに有している、もしくは心血管疾患のリスク因子を伴う2型糖尿病を有する方を対象に、BELVIQ 10mg錠1錠を1日2回長期投与し、主要心血管イベント(MACE:Major Adverse Cardiovascular Events、心血管死、心筋梗塞、脳卒中)の発生頻度を評価しました。

本試験の結果、BELVIQの長期投与群は、プラセボ投与群と比較してMACEの発生頻度が増加しないことが確認され、主要安全性評価目的を達成しました。BELVIQは、体重管理を目的とする治療薬として、長期にわたる心血管疾患アウトカム試験において安全性目的を達成した、最初の薬剤となります。

本試験において、主要安全性評価目的を達成したことを受け、「入院を要する不安定狭心症もしくは心不全、または冠血行再建術」をMACEに加えたMACE+の発生頻度についても主要有効性評価目的として評価しました。BELVIQ投与群におけるMACE+の発生頻度は、プラセボ投与群と比較して統計学的優越性は示しませんでしたが、統計学的非劣性が確認されました。

一方、本試験においては他に、複数の心血管リスク因子に対するBELVIQの効果についても評価しました。BELVIQ群は血圧、脂質、血糖、腎機能に関する値について有意な改善を示すとともに、2型糖尿病を発症していない患者様における2型糖尿病への移行の抑制も確認されました。さらに、BELVIQ群は、2型糖尿病および閉塞性睡眠時無呼吸症を有する部分集団において、プラセボ群と比較して長期的な体重減少を示しました。

なお、本試験を通して確認されたBELVIQの安全性プロファイルは、承認取得時と同様であり、最も多く報告されている有害事象は、めまい、尿路感染症および疲労でした。

エーザイ・ニューロロジービジネスグループのチーフクリニカルオフィサー兼チーフメディカルオフィサーであるLynn Kramer, M.D.は、「肥満症は世界的にも大きな問題であり、心臓病や高血圧、2型糖尿病、閉塞性睡眠時無呼吸症など深刻な疾患の発症リスクと関連があります。この強固なグローバル試験の結果は、医療従事者や特に心血管疾患や肥満症に伴う合併症を有する患者様に重要な情報をもたらし、新たな治療の選択肢につながると考えています」と述べています。

Brigham and Women's Hospital、TIMI Study Group のChairmanであるMarc Sabatine, M.D., M.P.H.は、「今回のCAMELLIA-TIMI 61試験は、心血管イベント発生のリスクが高い患者様における、心血管代謝に対するBELVIQの安全性と有効性を厳密に評価する試験です。私たちは、関連学会において本試験結果の詳細を発表することを楽しみにしています」と述べています。

本試験の詳細な解析結果については、2018年8月25日~29日にドイツ、ミュンヘンで開催される欧州心臓病学会(European Society of Cardiology Congress 2018)において8月26日(現地時間)に、10月1日~5日にドイツ、ベルリンで開催される欧州糖尿病学会(European Association for Study of Diabetes 2018)において10月4日(現地時間)に発表予定です。

本試験の結果を受け、当社は、今後、添付文書の改訂等についてFDAと協議していきます。当社は、本試験で得られた「BELVIQ」の情報を通じて、引き続き、アンメット・メディカル・ニーズの充足と、患者様とそのご家族のベネフィット向上に貢献してまいります。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2018/news201862.html

概要:エーザイ株式会社

詳細は www.eisai.co.jp をご覧ください。

Source: Eisai
セクター: バイオテック

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