2021年03月23日 11時00分

Source: Fujitsu Ltd

富士通、製造現場の品質維持とコスト削減の両立に向け、AI活用を支える「COLMINA 現場品質AI 運用管理パッケージ」を販売開始
製造現場のDXとSDGsへの貢献を支えるニューノーマル時代のAI管理ソリューション

東京, 2021年03月23日 - (JCN Newswire) - 当社は、製造現場における品質維持とコスト削減の両立に向け、AIモデルを運用管理するソリューション「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA 現場品質AI 運用管理パッケージ」(以下、「現場品質AI」)を、2021年3月26日より販売開始します。

「現場品質AI」は、研削や切削などの加工工程において、設備のセンシングデータを収集・分析し、加工品質をリアルタイムに予測するAIモデルを専用サーバーに作成・導入し、一元管理します。これにより、製品加工の品質維持にAIを活用することに加え、これまで各設備の近くに設置したエッジデバイス毎に導入していたAIモデル運用の煩雑さの解消と、導入・運用コストの大幅な低減を実現します。また、AIモデルの導入に向けたコンサルティングから、AIモデルの作成・導入・運用のライフサイクルをトータルに支援します。

今後、当社はAIモデルの経年劣化や設備環境変化による予測精度低下への取り組み強化など、AIモデルのライフサイクル管理をさらに充実させることで、「現場品質AI」の展開範囲を広げ、あらゆる製造業に対してニューノーマル時代のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)加速を支援し、社会全体の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、以下、SDGs)の実現に貢献していきます。

背景

製造現場では、高品質を保ちながら、常に生産性向上とコスト削減の両立が求められており、AI技術を活用した製造プロセスの効率化や品質保証レベルの向上などが進められています。製造現場へAIモデルを適用するには、現場に点在する各種設備の膨大なデータを収集し、リアルタイムに処理する必要があるため、一般的には設備の近くに設置されたエッジデバイスへAIモデルを導入し、処理を行います。この場合、エッジデバイス毎に最適化したAIモデルの開発手法と、それに伴う複数の開発環境の維持が必要なため、一元管理が困難となります。また、AIモデルは設備の経年劣化や環境変化により予測精度が低下する場合があり、予測精度維持のための定期的な精度の確認と精度低下時のAIモデルの再学習・エッジデバイスへの再導入を繰り返し行う必要があります。これらにより、導入・運用コストが増大するなどの問題が生じています。

当社はこれまで、株式会社富士通研究所(注1)とエンジン部品加工工程における研削加工品質を高精度に予測するAIモデルの開発や、AIモデルのライフサイクル管理の実現など、製造現場へのAI導入に取り組んできました。これらの知見を活かし、このたび、持続可能な産業と技術革新を支えるニューノーマル時代の新たなものづくりの実現を目指し、AIモデルのライフサイクル管理を支えるソリューション「現場品質AI」を開発し、2021年3月26日より販売開始します。

「現場品質AI」の特長

「現場品質AI」は、製品の加工工程においてAIにより加工品質をリアルタイムで予測し、品質維持を支援するとともに、製造現場でのAIモデルのライフサイクル管理を支援し、AI活用を促進するソリューションです。AI活用には、データ分析やAIモデル開発などの専門的なスキルを必要とし、習得のために多くの時間を要します。また、AIモデルは活用していく過程において精度が低下することがあるため、AIモデルの維持・向上のために継続的な運用・保守なども必要となります。「現場品質AI」は、製造現場における品質維持とコスト削減の両立に向け、円滑なAIモデル展開と安定したシステム運用支援のため、当社が持つ製造業向けAI活用ノウハウに基づいたコンサルティング、モデル作成支援、運用サポートをサービスとしてトータルで提供します。

1. 製造現場でのIoT・AI活用ノウハウに基づくAIモデル作成で高精度に加工品質を予測
AIによる品質予測のためには、設備のセンシングデータから特徴量を抽出し、機械学習などによりAIモデルを作成しますが、設備に関する専門的な知識と高度なデータ分析技術が必要となります。「現場品質AI」は、当社が持つ製造現場でのIoT技術、AIモデル生成技術や実証実績を活用することで、加工品質を高精度に予測します。

2. 開発から運用まで統一された専用サーバーの提供により、導入・運用コストを低減
AIモデルの作成にあたっては一般的にRやPython(注2)といったプログラミング言語を用いますが、エッジデバイスへAIモデルを導入する場合は、実行するための動作環境を個別に用意する必要があります。「現場品質AI」は、エッジデバイスから独立した専用サーバーを提供することで、必要な処理能力に応じてサーバー構成を柔軟に変更可能です。また、RやPythonで開発されたAIモデルをそのまま導入することが可能なため、AIモデル導入を効率化し、導入・運用コストの低減を実現します。

3. AIモデルのライフサイクル管理により、AIモデルの品質維持を実現
製造現場でのAI活用では、AIモデルのライフサイクル管理を行い、予測精度が維持されているかどうかを常に監視し、予測精度評価を行います。「現場品質AI」は、予測結果を蓄積・評価することで、AIモデルのチューニング時期を判断することが可能となり、AIモデルの継続的な品質維持を実現します。

今後について

当社は、製造現場におけるAIモデルの経年劣化や設備環境変化による予測精度低下への取り組み強化など、AIモデルのライフサイクル管理をさらに充実させることで、「現場品質AI」の展開範囲を広げ、あらゆる製造業におけるDX加速を支援していきます。また、社会全体の技術向上およびイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性の達成に向けて取り組み、SDGsの実現に貢献していきます。

今後も、ものづくり事業ブランド「COLMINA」のミッションである「製造業のDX実現を支えるサービスを、グローバルにオープンに迅速に提供することを通じて、ものづくりにイノベーションをもたらす」のもと、製造業のお客様のDXを支え、製造業全体の新しい価値創造および競争力強化を支援していきます。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2021/03/23.html

概要: 富士通株式会社

詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。

Source: Fujitsu Ltd
セクター: エレクトロニクス, IT

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