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プレスリリース
2022年08月30日 14時30分
Source:
Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.
三菱重工、スコットランドの発電所向け、GTCC発電設備・CO2回収プラントに関する基本設計を受注
商用規模CCS導入をサポートし、英国の2050年ネットゼロ達成に貢献
東京, 2022年08月30日 - (JCN Newswire) - 三菱重工業(以下、三菱重工)および三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング株式会社(MHIENG、社長:寺沢 賢二、本社:横浜市西区)は、スコットランド・アバディーンシャーのピーターヘッド発電所で建設が予定されているガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備とCO2回収プラントに関する基本設計(FEED:Front End Engineering Design)を受注しました。三菱重工とMHIENGは、ともに国際的なエンジニアリング会社であるウォーリー社(Worley)、テクニカス・レウニダス社(Tecnicas Reunidas, S.A.)と共同で、エス・エス・イー・サーマル社(SSE Thermal)が所有する同発電所向けに、三菱重工の最新鋭機種である次世代高効率M701JAC(J-Series Air-Cooled)形ガスタービンならびにMHIENGが関西電力株式会社と共同開発したCO2回収技術「Advanced KM CDR Process™」を用いたCO2回収プラント納入の事業化を検討します。
このプロジェクトは、英国大手の電力会社であるスコティッシュ・アンド・サザン・エナジー社(Scottish and Southern Energy plc)の火力発電事業を担うエス・エス・イー・サーマル社とノルウェーに本拠を置く北欧最大のエネルギー企業であるエクイノール社(Equinor Energy AS)が進めているもので、約150万トン/年のCO2を回収し、北海の沖合へ回収したCO2を貯留する計画です。GTCC発電設備とCO2回収プラントを同時に建設し、GTCC排ガスからのCO2回収で商用規模のCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)実現を目指すスコットランド初のプロジェクトとなります。
英国政府は2050年までにCO2排出量をゼロにする「ネットゼロ」を掲げています。当社グループはこうした潮流にタイムリーに対応するべく、MHI-EMEA(欧州・中東・アフリカ三菱重工業)のロンドン本社に脱炭素事業拠点「DBD(Decarbonization Business Department)」を設置し、英国への営業体制を強化しています。
三菱重工グループでは、エナジートランジションの事業強化に戦略的に取り組んでおり、CO2エコシステムの構築はその中の柱の一つです。CO2を回収して転換利用や貯留を行うCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)は、カーボンニュートラル社会を実現するための有効な手段として注目されています。三菱重工ならびにMHIENGは、グループシナジーを発揮して発電設備・CO2回収の両面から同発電所の全体最適化を図るとともに、スコットランドにおける象徴的な脱炭素プロジェクトを実現するべく一丸となって顧客ニーズに応え、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。
三菱重工のJAC形ガスタービンについて
世界初のタービン入口温度1,600度を実現し、99.5%の信頼性を持つJ形ガスタービンをベースに、性能・運用性に優れた世界初技術の強制空冷燃焼器、遮熱コーティング(TBC:Thermal Barrier Coating)の超厚膜化、25:1高圧力比圧縮機が加わった最新鋭の1,650度級大型ガスタービンです。世界最高水準の発電効率64%以上の達成に加え、起動時間を短縮するなど高い運用性を実現。ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電プラントの核とすることで、世界の経済発展に不可欠な電力の安定供給に貢献するとともに、脱炭素に対する社会的要請にも応えていくことが可能となります。
MHIENGのCO2回収技術について
MHIENG(当時、三菱重工)は、1990年から関西電力株式会社と共同でCO2回収技術KM CDR Process(TM)やAdvanced KM CDR Process(TM)の開発に取り組んでおり、この分野における世界のリーディングカンパニーです。2022年8月現在、KM CDR Process(TM)を用いたプラントを14基納入しており、現在、さらに2基建設中です。今回採用が決定したAdvanced KM CDR Process(TM)には、これまで納入した商用のCO2回収プラント14基全てで採用されているアミン吸収液KS-1(TM)に技術改良を加えたKS-21(TM)が採用されており、KS-1(TM)と比べて再生効率に優れ劣化も少ないといった特長を持ち、優れた省エネルギー性能と運用コストの低減および低いアミンエミッションを確認しています。
詳しくは以下のURLをご覧ください。
【三菱重工エンジニアリング「脱炭素(CO2回収プラント)」製品情報はこちら】
https://www.mhi.com/jp/products/engineering/co2plants.html
ウォーリー社(Worley)について
オーストラリアに本社を置くグローバル企業。より持続可能な世界を提供することを目的とし、エネルギー、化学、資源分野における専門的なプロジェクトを遂行する大手エンジニアリング会社であり、サービスプロバイダーとして、知識と能力の活用によりお客様の排出量を削減し、低炭素未来に向けた行動をサポートします。MHIENGは過去にも同社とプロジェクトを手掛けた実績があり、このたびも信頼できるパートナーとしてともに本プロジェクトに取り組んでいきます。
詳しくは以下のURLをご覧ください。
https://www.worley.com/
テクニカス・レウニダス社(Tecnicas Reunidas, S.A.)について
世界25ヵ国に進出し、60年以上の経験で合計1,000以上の工業プラントを建設した実績を持つグローバル企業。主にエンジニアリングプロジェクトの開発、クリーン燃料、天然ガス、化学製品の生産のための工業プラントの設計と建設、およびエネルギー移行、循環経済、脱炭素(再生可能水素、バイオ燃料、廃棄物回収、CO2回収等)に関するソリューションを手掛けています。三菱重工は過去にも同社とプロジェクトを手掛けた実績があり、このたびも信頼できるパートナーとしてともに本プロジェクトに取り組んでいきます。詳しくは以下のURLをご覧ください。
https://www.tecnicasreunidas.es/
Source: Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.
セクター: エネルギー
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