富士通、東大と筑波大が共同運営する最先端共同HPC基盤施設のスーパーコンピュータの構築を完了

2016年12月01日 09時50分

Source: Fujitsu Ltd

東京, 2016年12月01日 - (JCN Newswire) - 当社はこのたび、国立大学法人東京大学（所在地：東京都文京区、総長：五神真、以下東京大学）様と国立大学法人筑波大学（所在地：茨城県つくば市、学長：永田恭介、以下筑波大学）様が共同で運営する最先端共同HPC基盤施設（施設長：中村宏東京大学情報基盤センター長）のスーパーコンピュータ「Oakforest-PACS（オークフォレストパックス）」の構築を完了し、12月1日より稼働を開始します。

この新スーパーコンピュータは、当社のPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY（プライマジー） CX600 M1」（以下、「PRIMERGY CX600 M1」）で構成されています。計算ノードには、「インテル(R) Xeon Phi(TM) プロセッサー」を搭載した「PRIMERGY CX600 M1」を8,208ノード使用し、総理論演算性能は25ペタフロップス（以下、PFLOPS）（注1）に達します。当社および株式会社富士通研究所（本社：神奈川県川崎市、代表取締役社長：佐々木繁）の大規模HPC向け高速化技術により、システムの性能を最大限に引き出すことで、2016年11月に発表された、スーパーコンピュータ性能を示すLINPACK（注2）測定のランキングであるTOP500リストでは13.55PFLOPSで国内第1位・世界第6位、実際のアプリケーションに近い性能指標として知られるHPCG（注3）ランキングでは385.5テラフロップス（以下、TFLOPS）（注4）で世界第3位を獲得しました。

当社は、2大学による国内初の共同運用のもと稼働を開始した「Oakforest-PACS」をサポートし、日本の科学技術発展に寄与していきます。

「Oakforest-PACS」は、東京大学様と筑波大学様による最先端共同HPC基盤施設での運用のもと、次世代の様々な科学技術分野の研究開発を促進していくほか、将来を担う計算科学およびHPC分野の人材育成にも貢献していきます。当社は、両大学の活動にともに関わり、当社の幅広い製品ラインナップ、強力なサービス体制、および40年以上にわたるHPCサポートで蓄積したノウハウを通じて、あらゆる研究開発・解析業務をトータルでサポートしてまいります。

当社は、今後も継続的に世界トップレベルのスーパーコンピュータの開発に取り組み、さらなる高速・高性能なシステムを提供していきます。

「Oakforest-PACS」のスペック

「Oakforest-PACS」のスペック
計算ノード:
- 計算ノード数: 8,208ノード
- ピーク性能: 25PFLOPS
- 総主記憶容量: 897テラバイト（TB）
- インターコネクト: インテル(R) Omni-Path
ファイルキャッシュシステム:
- 容量: 940テラバイト（TB）
- 性能: 1,560ギガバイト（GB）/sec
並列ファイルシステム:
- 容量: 26.2ペタバイト（PB）（RAID6）
- 性能: 500ギガバイト（GB）/sec

※ファイルキャッシュシステムと並列ファイルシステムの容量表記は、1ペタバイトは10の15乗バイト、1テラバイトは10の12乗バイト、1ギガバイトは10の9乗バイトの換算値。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2016/12/1.html

注釈
注1 ペタフロップス：Peta Floating-point Operations Per Second。Petaは1,000兆(10の15乗)のことで、毎秒1,000兆回の浮動小数点演算ができることを表す。
注2 LINPACK：米国のテネシー大学のジャック・ドンガラ博士によって開発された規則的な行列計算による連立一次方程式の解法プログラムで、TOP500リストを作成するために用いるベンチマーク・プログラム。
注3 HPCG：産業利用など実際のアプリケーションで用いられる共役勾配法の処理速度の国際的なランキング。
注4 テラフロップス：Tera Floating-point Operations Per Second。Teraは1兆(10の12乗)のことで、毎秒1兆回の浮動小数点演算ができることを表す。

概要：富士通株式会社

詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。

Source: Fujitsu Ltd
セクター: エレクトロニクス, IT