2019年06月18日 09時00分

Source: Eisai

エーザイとハーバード大学との共同研究より創出されたハリコンドリン全合成由来の化合物 新規抗がん剤E7130の全合成および非臨床試験結果がScientific Reportsに掲載

東京, 2019年06月18日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)は、このたび、エーザイとハーバード大学の岸義人教授らを中心とする共同研究グループが創出したハリコンドリン全合成由来の化合物である新規抗がん剤E7130の全合成および非臨床試験の結果について、科学雑誌Nature誌の関連誌であるScientific Reportsに掲載されたことをお知らせします。現在、E7130について固形がんを対象とした臨床第Ⅰ相試験が日本において進行中です。

1986年に海綿動物のクロイソカイメン(Halichondria okadai)から見つかったハリコンドリンは、マウスにおいて高い抗腫瘍活性を示すことが知られていましたが、クロイソカイメン中の含有量が少なく、化学構造が極めて複雑なため、全合成研究による薬剤開発を行うことは極めて困難であると考えられていました。しかし、本共同研究グループは、E7130について、31の不斉炭素を厳密に制御し、GMP(good manufacturing practice)に基づいた品質管理体制の下、99.8%以上の純度で10g以上を全合成することに成功しました。

また、E7130は微小管ダイナミクス阻害作用を有するだけでなく、非臨床in vivo試験において、腫瘍内のCD31陽性血管内皮細胞を増加させる作用(血管リモデリング活性)、およびがんの悪性化に関与すると言われているがん微小環境の重要な構成因子の一つであるalpha-SMA(smooth muscle actin)陽性がん関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblast:CAF)を抑制する作用(抗CAF効果)を併せ持つことが解明されました。

これらユニークな作用により、E7130が非臨床試験における抗腫瘍効果を示すことを明らかにするとともに、大量合成が課題となる複雑な構造を有する天然物からの創薬においても、全合成が解決策となることを示しました。

ハーバード大学Department of Chemistry and Chemical BiologyのMorris Loeb Professor of Chemistry, Emeritusである岸義人教授は、「1992年時点では、ハリコンドリンのグラムスケールでの合成は到底考えられませんでしたが、3年前、私たちはE7130の新規合成法についてエーザイに提案することが出来ました。有機合成は、数年前には不可能であった複雑な分子の合成を可能とするほど発展したのです。その新規合成法を用いることにより、E7130の大量合成が可能となったことについて大変嬉しく思っています」と述べています。

当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしています。エーザイのエリブリンプラットフォームを構成する開発中のMORAb-202(エリブリンをペイロードとした抗体薬物複合体)およびエリブリンリポソーム製剤の2プロジェクトにE7130プロジェクトを加えることにより、ハリコンドリンの可能性を最大限に引き出し、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2019/news201943.html

概要:エーザイ株式会社

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Source: Eisai
セクター: バイオテック

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