バイオマス市場は2030年までに37億トン市場へと成長する

2013年02月25日 09時30分

Source: Lux Research

ラックスリサーチによる『バイオマス市場：現状と2030年までの市場予測』調査レポート

東京, 2013年02月25日 - (ACN Newswire) - ラックスリサーチ(本社：米国・ボストン)の調査によると、再生可能な有機資源利用を奨励する政策に後押しされる形で今後バイオマスの需要は急増し、2030年までには37億トン市場にまで成長することが予測されています。

ラックスリサーチにてバイオ素材・バイオケミカル分野を担当するリサーチアナリスト、ケリブ・ケーシュは、『バイオエネルギー、バイオケミカル向けバイオマス市場：現状と2030年までの市場予測』レポートにて次のように指摘しています。

『年間10億トン規模のバイオマスを確保したとしても、石油資源由来の化学製品のたった3％をバイオベースのものに移行できるだけでしかありません。2030年のバイオマス需要に見合うレベルで供給規模を確保していくためには、資源作物の品種改良、バリューチェーンや物流システムの刷新、灌漑システムやバイオセンサーなど農業技術全体の改善など、技術革新が急務です。』

ラックスリサーチでは、バイオマス製造工場・関連施設に関するグローバルデータベースを構築し、1,715の稼動中・稼動予定の施設でのキャパシティデータを収集しています。このデータより、バイオマス供給側の現状を把握し、また同時に市場に大きなインパクトを与えうる革新的なバイオマス変換技術を分析・評価しています。

ラックスリサーチでは、特に以下のトレンドに注目しています。

-- 廃棄物利用が増加：一般廃棄物、二酸化炭素や燃焼排気ガスなどの廃ガスを供給原料として利用する傾向が強まっています。LanzaTech社は、廃ガスよりエタノールや２、３ブタンジオールを生産しており、またFulcrum BioEnergy社では一般廃棄物のガス化工場への出資を発表しました。

-- 物流面での改善による低コスト化の実現：Sweetwater Energy社、BlackGold Biofuels社などは、ハブアンドスポークモデルを取り入れ、中央変換施設以外にもバイオマス変換施設を随所に設置し、物流コストの低減を実現しています。

-- 資源作物の品種改良による生産性向上：企業や大学の研究所において、資源作物の品種改良への取り組みが行われています。BASF社、Mendel Biotechnology社、Evogene社では乾燥や害虫への耐久性強化、窒素同化能力の向上など、品種改良への研究開発が実施されています。

『バイオエネルギー、バイオケミカル向けのバイオマス市場：現状と2030年までの市場予測(Finding Feedstocks for the Bio-Based Fuels and Chemicals of Today and 2030)』レポートは、ラックスリサーチの『バイオ素材・バイオケミカル』および『新エネルギー』インテリジェンスサービスにて提供しております。

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