2026年07月13日 14時30分

Source: Fujitsu Ltd

富士通、自己進化マルチAIエージェント技術を組み込んだFujitsu Kozuchi Multi AI Agent Frameworkの先行検証を開始
AIエージェントを「作って終わり」から「業務とともに進化し続ける」存在へ

東京, 2026年7月13日 - (JCN Newswire) - 当社は、企業の業務に特化したマルチAIエージェントシステム(以下、MAS)(注1)を開発・運用するための基盤である「Fujitsu Kozuchi Multi AI Agent Framework(以下、MAAF)」を開発しました。MAAFは、自己進化マルチAIエージェント技術(注2)を主要コンポーネントとして組み込み、業務知識からAIエージェント群を自動構成し、実行結果や人のフィードバックをもとにMASを継続的に改善します。これにより、業務ごとに最適なAIエージェントを継続的に改善するとともに、そこで得られた知見を他のユースケースへ展開することで、企業全体のAI活用を発展させます。このMAAFの先行検証を7月15日より開始いたします。

背景

近年、AIエージェントを業務に適用する取り組みが急速に進んでいます。一方で、実際の現場では、業務手順、例外対応、判断基準、システム操作などが複雑に絡み合っており、AIエージェントを一度構築しても、制度改定、仕様変更、顧客要望の変化に追随できず、PoCで終わってしまうことが課題でした。また、ある業務で得られた成功パターンや失敗理由が別の業務に十分活用されず、AIエージェントの開発・運用ノウハウが個別最適にとどまりやすいという課題もありました。MAAFは、AIエージェントを単体の自動化ツールではなく、業務とともに学び、改善し、他のユースケースへ知見を広げるためのフレームワークです。

今回開発した技術の特徴

(1)業務知識からのMAS構成

MAAFは、業務マニュアルや設計書に加え、商談や会議の録画・録音までも「ありのままの業務知識」として読み込み、「何を自動化したいのか」を自ら読み取って複数の自動化案を提案します。要件定義書を書き起こす手間は要りません。さらに、専門コンサルタントとのヒアリングのように、設計の決め手となる論点だけを的確に問い返す対話型セッションを備え、思いついたことを気軽に伝えるだけで設計案がその場で練り上がっていきます。こうして、実際にツールを正しく呼び出せることまで検証(認定)済みの、業務に特化したMASが仕上がり、発注、影響分析、提案準備、問い合わせ対応などの複雑な業務を複数のAIエージェントが分担・協調して支援します。

(2)MASの安全な自己進化

自己進化マルチAIエージェント技術は、MASの構築、運用、改善を一つのライフサイクルとして扱う技術です。業務実行の履歴や人のフィードバックをもとに、AIエージェントのプロンプト、スキル、ワークフロー、利用ツール、役割分担などを改善候補として生成します。さらに、改善によって性能が低下する「誤進化」を防ぐため、候補を実行環境で検証し、効果が確認された変更のみを反映します。重要な変更では人の承認や確認を組み込み、変更履歴を監査可能な形で残すことで、継続的な改善と安全性の両立を図ります。

(3)AI活用の継続的拡大

MAAFは、自己進化マルチAIエージェント技術によって得られた成功パターン、失敗理由、評価結果、修正履歴を蓄積し、類似のユースケースへ活用できる形に整理します。例えば、小売業の発注支援で得た例外対応の考え方、システム刷新で得た影響分析の手順、営業支援で得た提案準備のノウハウを、それぞれの業務に閉じず、次のAIエージェント構築や改善に活用します。これにより、1件目の導入経験が2件目を効率化し、複数の導入経験が企業全体のAI活用品質を高める循環を実現します。

今後について

当社は、MAAFを、富士通のAIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi」やエンタープライズ向け生成AI「Takane」と連携させ、業務に特化したAIエージェントの開発・運用を加速します。今後、小売業における発注業務、システム開発・モダナイゼーションにおける調査・影響分析・テスト、営業業務における提案準備・受注計上など、複雑で属人化しやすい業務領域での適用を進めます。MAAFにより、AIエージェントを導入して終わりではなく、運用を通じて成長し続ける事業変革のパートナーとして活用できる世界を目指します。

外部有識者からのコメント

Carnegie Mellon University Graham Neubig 准教授

富士通のMulti AI Agent Frameworkは、AIエージェントのルーティングや最適化に対する優れたアプローチです。AIエージェントが企業の反復業務で広く利用されるようになる中、そのワークフローを最適化することはますます重要になります。MAAFは、その課題に対して技術的にも適切で洗練されたアプローチを採用しています。

URL https://global.fujitsu/ja-jp/technology/research/article/topics/202607-multi-aI-agent-framework 

Source: Fujitsu Ltd
セクター: Enterprise IT

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