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プレスリリース
2023年05月17日 08時30分
Source:
Eisai
エーザイ、臨床第III相Clarity AD試験データを用いた、日本における「レカネマブ」の社会的価値について、査読学術専門誌Neurology and Therapy誌に掲載
東京, 2023年05月17日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)および軽度AD(総称して早期ADと定義)当事者様に対する抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル*抗体レカネマブ(一般名、米国ブランド名「LEQEMBITM」)の日本の医療システム下における社会的価値をシミュレーションした結果が査読学術専門誌Neurology and Therapy誌に掲載されたことをお知らせします。本論文では、レカネマブによる治療が、日本において、早期AD当事者様や介護者に健康アウトカムや生活の質(QOL)の向上とともに、経済的負担の軽減をもたらす可能性が示唆されたと結論付けています。
本シミュレーションは、アミロイド病理を有する早期AD当事者様に対するレカネマブの有効性と安全性を評価した臨床第III相Clarity AD試験のデータに加え、日本の医療環境を考慮して日本の疫学データや介護実態調査等の政府統計、その他の先行研究論文を用い、直接的なケアコスト(外来・入院サービス、介護・在宅医療サービス、当事者様の薬剤費、その他介入コストなど)に焦点を当てた医療支払者観点ならびに社会的観点(直接的なケアコストに加えて家族介護によるインフォーマル・ケアコストなどを含む社会的コスト)から、学術的に検証された疾患シミュレーション・モデル(AD Archimedes Condition Event simulation:AD ACEモデル1,2)を用いて実施しました。今回の論文では、レカネマブによる健康アウトカムの改善効果と費用削減効果の双方を統合し、レカネマブの年間価値を推計しました。なお、健康アウトカム改善効果については、米国での先行研究や、米国ICER(Institute for Clinical and Economic Review)によるベンチマーク価格の推定プロセスを参考に推計しました。
その結果、標準治療**(SoC:standard of care)に加えレカネマブ投与を行った群(レカネマブ群)の獲得質調整生存年***(QALY:Quality-Adjusted Life Year)は、SoCのみ行った群(SoC群)と比較して、狭義の医療支払者(医療費のみ)で0.91増加し(SoC群:6.12、レカネマブ群:7.03)、医療支払者の観点(医療費と公的介護費)でも0.91増加し(SoC群:6.12、レカネマブ群:7.03)、社会的観点では0.96増加する(SoC群:5.78、レカネマブ群:6.74)と推計されました。また、レカネマブ群の総費用は、SoC群と比較して、狭義の医療支払者の観点で9万5,104円の減少(Soc群:279万3,491円、レカネマブ群:269万8,387円)、医療支払者の観点では115万2,772円の減少(Soc群:1,138万1,044円、レカネマブ群:1,022万8,272円)となり、さらに社会的観点に基づく評価では198万9,509円の減少(SoC群:2,448万2,321円、レカネマブ群:2,249万2,811円)となりました。また、本シミュレーションで得られたレカネマブの平均投与期間は3.68年でした。
上記の要素を踏まえつつ、日本の医療システム下における1QALY獲得あたりの支払意思額を500万円-1,500万円とした場合のレカネマブの年間価値は、狭義の医療支払者の観点で133万1,305円-393万9,399円、医療支払者の観点で163万6,827円-424万9,702円、社会的観点に基づく評価で193万8,740円-467万5,818円と試算されました。なお、1QALY獲得あたりの支払意思額については、高度ADでは一人当たりの国内総生産(GDP)の5倍にすることが適切であると提唱する論文も有り3、またAD以外の一般的な疾患では国際的に見て支払意思額の設定に際しては一人当たりGDPの1-3倍に相当するという考え方も考慮して、本論文では1QALY獲得あたりの支払意思額は1,500万円が妥当であると判断しています。また、ADは医療費のみならず公的介護費、さらには家族介護も含めた見えない負担が膨大なものとなっていることから社会的価値を認識することが重要であり、本論文において、これらの社会的観点に基づくレカネマブの年間価値は最大467万5,818円になることが示されています。
エーザイ株式会社の常務執行役であり、チーフガバメントリレーションズオフィサー(兼)グローバルバリュー&アクセス担当である赤名正臣は、「日本における公的介護保険財政の約50%はADによる介護費用のために支出されており(2018年の公的介護保険財政:9兆6,266億円、AD公的介護費用:4兆7,832億円)、ADは医療費だけでなく介護財政に大きな影響を与えるとともに、そのコストは病態ステージの進行によって大きく増加し、MCIと高度認知症を比較すると医療費は約2倍、介護費は約10倍に大きく増加することが推定されています4。今回のシミュレーションによって、日本において、レカネマブによる治療は当事者様に病態進行の遅延をもたらし、介護者や社会全体に対して大きなインパクトを与えることが示されました。本論文は、ステークホルダーズの皆様が日本におけるレカネマブの潜在的な臨床的・社会経済的価値について理解を深め、製薬企業によるイノベーションの評価について議論するための重要な情報となると考えています。当社は、治療薬を待ち望む早期AD当事者様にレカネマブをお届けするべく、引き続き透明性高く、迅速にデータと情報を公表してまいります」と述べています。
本論文の筆頭著者である、公立大学法人横浜市立大学 医学群准教授、東京大学大学院 薬学系研究科 医薬政策学 客員准教授の五十嵐中先生は、「本論文は、米国での手法を踏襲しつつ、日本特有の条件を加味して薬剤のもたらす社会的価値を推定したものです。認知症に限らず薬剤の価値評価については、有効性・安全性、治療費以外に、様々な側面、例えば仕事への影響や家族・医療者の負担軽減度なども考慮するべきと考えています」と述べています。
レカネマブについては、当社が開発および薬事申請をグローバルに主導し、当社の最終意思決定権のもとで、当社とバイオジェン・インクは共同商業化・共同販促を行います。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2023/news202335.html
概要:エーザイ株式会社
詳細は www.eisai.co.jp をご覧ください。
Source: Eisai
セクター: バイオテック
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