2016 Open Source Jobs Report (2016年就職レポート)：企業はオープンソース専門の人材を渇望

2016年05月06日 10時40分

Source: The Linux Foundation

第5回年次レポートでは、オープンソース専門家の動機や、需要の高い人材を募集・維持する方法について調査するため、範囲をLinux以外にも拡大

NEW YORK, NY & SAN FRANCISCO, CA, 2016年05月06日 - (JCN Newswire) - 技術者の採用に力を入れている人材採用担当者にとって、オープンソース人材の採用は最優先事項であり、志望者から専門教育で得た資格を求めるリクルーターが増えています。本日リリースされた2016 Open Source Jobs Reportによれば、人材採用担当者の65%が今後6か月にもっとも雇用を増やす予定の業務はオープンソースと答えており、人材採用担当者の79%は現在のオープンソース専門家の流出防止のためにインセンティブを増やしたと答えています。

この就職レポートは、技術者およびエンジニア向け大手キャリアサイトのDice(R)と、大規模コラボレーションのための先進オープンソース管理を推進する非営利団体のLinux Foundationが提携して作成しており、今年で5年目になります。過去4年のリサーチでは、Linux専門家の就職市場に限定して、詳しく調査しました。しかし、かつてないほどオープンソースソフトウェアが技術インフラや最終製品にも広く使われるようになってきた今、オープンソース人材市場全体の雇用機会や課題について理解することが重要です。そのため今年のレポートでは、オープンソース専門家の就職市場についてさらに幅広く調査しています。従って過去の結果との正確な比較はできませんが、さらに多くの専門家や人材採用担当者にとって関連性の高いデータとなりました。

2016 Open Source Jobs Survey and Reportでは、オープンソースキャリアの動向、業界専門家の動機、雇用主が資格を持つ人材を惹きつけ維持する方法などについて、概要を記述しています。

2016 Open Source Jobs Survey and Reportの主な内容は次の通りです。

- オープンソース人材は、今年の採用の最優先事項です。人材採用担当者の59%が、今後6か月以内にオープンソース専門家を増員すると答えています。昨年のLinuxについての就職レポートでは、同じ期間にLinux人材を増員予定と答えた人材採用担当者は50%でしたので、増加しています。

- 特にDevOpsは業界でもっとも需要の高いスキルです。人材採用担当者の58%はDevOps専門家を募集中で、開発者の需要は首位の74%です。オープンソース専門家にもこの傾向はあり、調査対象者の13%がDevOpsについて、現在すべてのカテゴリの中で最も需要の高いスキルだと答えています。

- ネットワーキングは特に緊急に求められている技術。次に需要の高い知識分野として、人材採用担当者の21%がネットワーキングについて、オープンソースの人材採用に大きな影響があると答えています。それより高い数字としては、調査対象の人材採用担当者の51%がOpenStack、CloudStackおよび関連クラウド技術の知識を挙げています。

- オープンソース専門家は、イノベーションおよびコラボレーション指向。この仕事でもっとも良いこととは何かという質問に、専門家の2%が「給与と社員特典」と答えました。首位は「面白いプロジェクトで働くこと」の31%で、「最先端技術への挑戦」(18%)や「世界中の人々とのコラボレーション」(17%)も、オープンソース専門家の回答で高い割合を占めています。

「オープンソース人材の需要は増大しており、企業は空いた役職の補充の際に、経験ある専門家を見つけるのに苦労しています。」と、Dice社長のBob Melkは述べました。「オープンソース専門家の給与の上昇は、グローバル規模で企業が資格をもつオープンソース専門家を惹きつけ、採用し、つなぎ留めておく必要があると認識していることを示しています。」

「つまり売り手市場で、オープンソース専門家にとってますます有利になっているということです。」と、Linux Foundation事務局長のJim Zemlinは述べました。「オープンソースプロジェクトの開発件数増大とともに、オープンソース専門家は、DevOpsやネットワーキングなどの知識と経験によってスキルセットを最新に保たなければならなくなります。継続的なトレーニングと認定取得は、専門知識の強化と競争力の維持のカギです。」

年次レポートには、世界各国の大企業や中小企業(SMB)、政府自治体、人材派遣会社などの人材採用担当者400人以上のデータや、全世界で4,500人以上のオープンソース専門家からの回答が記載されています。

2016 Open Source Jobs Reportは http://go.linuxfoundation.org/download-2016-open-source-jobs-report からダウンロードできます。

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